ラッパーにおける最大の武器 「声」
ヒップホップのMCにおいて、個性がひと際輝くところ、それが「声」です。
当たり前のことですが、ラップは発声によって生み出されるものであり、そこに声や抑揚、そして言葉が飾り付けをおこなう、というものです。
今回はその「声」に着目し、「めちゃええ声ラッパー3選 (低音編)」と題して、私が考えるかっこいいラッパーをご紹介したいと思います。
1. YOSHI (from 餓鬼レンジャー)
この記事を書こうと思ったとき、真っ先に頭に浮かんできたのが餓鬼レンジャーの「YOSHIさん」でした。
先日、「UPPER JAM」という名盤アルバムのリリースから20年記念ということでイベントを開催されていた餓鬼レンジャー。昭和末期生まれの私にとって、餓鬼レンジャーはまさに青春そのものでした。
今でも声高々に言いたいです。「餓鬼レンジャーが一番ラップ上手い」
ポチョムキンさんももちろんですが、YOSHIさんのラップは本当に上手い。
「上手い」と一言でも言っても、その要素はいくつかあり、その大きな要素の一つが「ええ声」です。
とにかく声が渋くてかっこいいYOSHIさん。更にはフローも変幻自在で韻も固いわけです。
そうなってくると、これ以上のラッパーっている?と思うのです。
とにかく何度も何度も聞いた、餓鬼レンジャーの魅力が詰まった、特にYOSHIさんのラップが光輝く一曲をご紹介します。
火ノ粉ヲ散ラス昇竜 / 餓鬼レンジャー
2. ALI- KICK (from ROMANCREW)
2人目はROMANCREWからALI-KICKさんです。
「あれ、ROMANCREWの低音といえば将絢さんでは?」と言いたげな皆さん。
仰ることは重々理解しております。
ここで皆さんにお聞きしたいのですが、将絢さんが脱退し、2MC体制になった後のALI-KICKさん、声の渋さが増した感じしませんでしたか?
恐らくご本人の声質やフローは変化無いと思いますが、2人のマイクリレーになり、エムラスタさんのハイトーンボイスとコントラストがはっきりしたため、相対的にALI-KICKさんの声が渋く聞こえるようになったと感じています。
ALI-KICKさんの声、本当に渋くてかっこいいですよね。
2MC体制になってリリースされた一発目の曲が素晴らしくかっこ良く、皆さんに是非おすすめしたいです。
3″ / ROMANCREW
3. Mr.Oz (from Phobia Of Thug)
3人目は、Japanese Hip Hopで低音ボイスといえばこの方、Phobia Of ThugからMr.Ozさん。
言わずとしれたレペゼンArea052(名古屋)のラッパーで、AK-69さんやTOKONA-Xさんとも交友のあった方です。
Mr.Ozさんの特徴はとにかく声が低い。そして、ウーハーのように心の奥底にずしんと響いてくる、癖になる声です。
ソロ・グループ、客演等で数々の名曲を生み出しているMr.Ozさんでが、その中でも私が大好きな、Mr.Ozさんの声がひと際輝く一曲をご紹介します。
052 名古屋と045 横浜のコラボレーションとなった一曲。
Wessyde Story feat. Phobia Of Thug, Big Ron / DS455
結び
低音ボイスが渋くてかっこいい「ええ声ラッパー」の御三方を紹介いたしました。
ラッパーのフローにおいて声の特徴は個性であり武器となります。
今回は「低音」に焦点を当ててご紹介しましたが、今後も「ええ声シリーズ」として
様々な特徴にフォーカスを当てたラッパー紹介をしてまいります。
皆さんも是非、ラッパーの声に耳を傾けてみてください!
WAGASHI-OHAGI