TFT FESで披露された梅田サイファーのオンラインライブが凄い
公開から4日間で既に60万再生(2021年8月23日現在)を越え、話題となっている梅田サイファーのTHE FIRST TAKEライブ。このTFT FESは、YouTube上で公開されるオンラインライブの一種ですが、さすがはTHE FIRST TAKE。一味違います。
臨場感と高品質、この2つに焦点を当てるのがTFT FESの特徴ですが、これがまさにオンラインライブの神髄といえます。
オンラインライブで「臨場感?」と疑問に思った方もいらっしゃるかもしれません。そんな方にはまず、動画を見ていただきたいと思います。
プレイリストは以下の2曲です。
(1) 梅田ナイトフィーバー’19
(2) トラボルタカスタム feat. 鋼田テフロン
どうでしょうか?18分を超える動画ですが、ひと時も目を離せなかったのではないでしょうか。
「THE FIRST TAKE」で感じられる、ライブ臨場感のわけ
では、なぜTHE FIRST TAKEフェスの動画は臨場感を感じるのでしょうか。様々な要因があると思いますが、私が感じたのは「演出」だと思います。具体的には、カメラワークと音声です。
ライブの良さといえば、動き回るアーティストの躍動感ですよね。でもオンラインライブの場合、この躍動感って感じづらいというか、誰もいないところで激しく動いているのを見ると少し違和感を感じちゃったりしては入れ込めなかったりすることあると思うんです。
THE FIRST TAKEがどうかというと、アーティストそれぞれの動きは逆に制限されています。なぜかというとスタンドマイクのもとを離れられないからです。ただ、この制限こそが躍動感を生むポイントだと思います。それがまさに、「カメラワーク」に繋がります。どういうことかというと、アーティストの動きが制限されているため、かえってカメラが意図した方向から映像を切り取りやすくなっており、発声する顔にフォーカスしたり、力の入る拳に着目したりすることができます。梅田サイファーのTHE FIRST TAKEでは、各ラッパーの方々が本当にスキルフルにラップをしますが、口元や表情、身振り手振りを見ていると、まさに手に汗握ってしまいます!
もう1点のポイントは音声です。決して音質が良いという安易なことを言っているわけではありません。むしろ私はPCに安い安いイヤフォンを指して聞いているため、間違いなくTHE FIRST TAKEさんが意図した音質を享受できておりません。ではなぜ音声がライブの臨場感に影響するか。それは、高品質な音響で収録した音声を適度に調節しているからだと思います。具体的には、HipHopの特徴であるライム被せやシャウト等のいわゆる「ガヤ」が良い感じに調節されています。そして、メインとなるラッパーの声にフォーカスされており、しっかりと言葉が聞き取ることができるようになっています。
皆さんもHipHopアーティストのライブに行ってこんな経験したことありませんか?
「あれ?音源聞いたときと声が違う…」 「あれ?何言っているか聞こえない…」
梅田サイファーの皆さんはラップが本当に上手で、ビート上に言葉が詰まっているのですが、THE FIRST TAKEの中ではその一言一言がしっかり聞こえます。これはもちろん、梅田サイファーの皆さんのスキルが卓越しているからに他ならないのですが、通常のライブでそれを100%で感じられないのも珍しいことではありません。それを存分に味わえたということは、THE FIRST TAKEが魅了を引き出したといえるでしょう。
結び
いかがでしたでしょうか。
コロナ禍で不要不急の外出を制限されるなか、音楽から力をもらうというのはどうしても音源に限定される状況かと思いますが、今回THE FIRST TAKEのフェス「TFT FES」を通して、新たなオンラインライブの楽しみ方を発見できたのではないでしょうか。
WAGASHI-OHAGI