あの夏の名曲は、素敵な思い出とともに蘇る
今年は残暑が厳しいですね。夏の終わりに向けて太陽が余すことなく最後の力を振り絞っているようです。
外に出ると一生懸命鳴くセミの声が聞こえますが、どこか季節の移り変わりに抗っているようにも感じてきます。
そんな夏の終わりも近づいてきましたので、皆さんと一緒に夏の終わりのヒップホップを堪能していきたいと思います。たくさんの名曲があるなか、自分を追い込む意味で「3選」に絞ってご紹介いたします。(いやー厳しかったです)
(1) Last Vacation feat. RYO-Z, PES & JUJU / DJ HASEBE
1曲目は、セクシーかつ爽やかなトラックメイキングでお馴染みのDJ HASEBEさんのサマーチューンから。
客演陣も豪華です。お茶の間にもお馴染みのJUJUさんと、言わずと知れたRIP SLYMEからRYO-ZさんとPESさんです。
ギターメロディーが夏らしさを演出しますが、どこか夏の終わりの寂しさも感じさせます。
それに加え、RYO-Zさん・PESさんのリリックが、夏の楽しさと寂しさの両方をうまく表現しており、曲の中に引き込まれていく感覚を覚えます。
RIP SLYMEとしてメジャーを主戦場にしながら、より多くのリスナーと対峙してきたお二方は、やはりそういったリスナーの心の掴み方や引き付け方がまさにプロフェッショナルです。
「8月も残すところあと僅か」という頃に、見納めの花火を見上げる情景が浮かんでくる一曲です。
(2) Summer Situation / STUTS × SIKK-O × 鈴木真海子
続いての2曲目は、STUTS Beatsから。SIKK-Oさん・鈴木真海子さん(Chelmico)との共同名義です。
トラックは言わずもがな最高。ギターフレーズが夏の爽やかさと寂しさを複雑に演出します。
さらに、そのトラックに乗っかるSIKK-Oさんと鈴木真海子さんのラップが素晴らしい。
「え?もともとコンビ組んでた?」と錯覚するくらいの見事な相性で、お二人のフローが相乗効果を生みます。
お二人ともどこか哀愁を感じさせ、静かに去り行く夏の背中を見つめている気持ちになります。
(3) 花火 / RIP SLYME
最後の一曲、3曲目に選んだのはRIP SLYME 「花火」です。知る人ぞ知る、って感じの曲ですね。
シングルカットされておらず、RIP SLYME最大のヒットであり誰もが知る夏の名曲「楽園ベイベー」と同じアルバムの「TOKYO Classic」に収録された曲です。
何と言ってもトラックが素敵極まりないです。風鈴の音色が散りばめられており、それがギターの音色と融和して、まさに夏の終わり、夏休み最後の夜を思い起こさせる一曲に仕上がってます。
個人的にもすごく思い出深い一曲で、私の青春の記憶がカプセルのようにこの曲にギュッと詰まっております。
ちなみに、この曲のベースとしてDragon AshからKJ(降谷建志)さんが参加されています。
(クレジットの表記を見たとき、「なぜボーカルではなくベース?」と疑問が湧いたのを覚えています)
結び
いかがだったでしょうか。いや正直非常に苦しかったです、3曲に絞るというのは。
ご覧いただいた皆さんも思い出の曲はそれぞれにお持ちだと思いますので、私のベスト3をご覧いただきながら、自分の思い出の曲を振り返る機会になれば幸いです。
日本語ヒップホップのデータベース「WAGASHI-OHAGI」では、「Summer Chillin’」と題して、夏の癒し・哀愁を感じる曲を特集しています。
以下のリンクからアクセスし、「Summer Chillin’」のアイコンをクリックしてみてください。
きっと、新しい思い出となる一曲に出会えると思います。
WAGASHI-OHAGI